今日はミトコンドリア説の話になります。かなり有力な学説ですが、ではミトコンドリアサプリを飲んでも卵子の栄養にならない事から話します。ミトコンドリアは細胞の栄養源で、それぞれの細胞によって大きさや形や量が全く違います。人間の卵子には沢山のミトコンドリアがあり精子は少ないです。白血球や血小板ともミトコンドリアの大きさや形が違うので同じ人でも共有は出来ません。その人固有の卵子ミトコンドリア以外は卵子の栄養源にはならず、当然コンビニには売っていません。
精子の場合は卵子との受精時にに精子ミトコンドリアは使い果たされ、受精時点で精子の持つミトコンドリアは無くなってしまいます。この時点で受精卵が持つミトコンドリアは卵子のみになり永遠に受け継がれます。これは男性のY遺伝子と同様に先祖代々受け継がれるものになります。卵子のミトコンドリは年齢とともに減少する事も確認されております。例えば20歳女性の卵子と血小板のミトコンドリア量は同じであっても、40歳女性では卵子は減少し血小板は変わりません。
受精卵の遺伝子異常の多くは第一減数分裂の時に起こると考えられます。この時に大量のミトコンドリアが必要なため、もしミトコンドリア治療を行うのであれば出来ればLHサージ直後の第一減数分裂直前にその人卵子固有のミトコンドリアを卵子に注入する必要があります。勿論、第二減数分裂でも必要になりますのでも有効と考えられますが、どちらも簡単ではありません。大阪の有名な病院が取り組まれております。なかなか難しそうです。
ミトコンドリア不足で遺伝子異常が多くなる。つまり40歳以上になると卵子の遺伝子異常が増える原因は卵子のミトコンドリアの減少による。これがミトコンドリア説です。次回は遺伝子結束バンド説をお話しします。途中から読むと全く話が解りませんよね、簡単に説明したつもりですが、初めから読んでも分からないかも知れません。僕の家庭教師である西山先生の様な個別家庭教師をお持ちであれば解るように教えてくれるかも知れません。